ろう付けシンポジウム
2020年10月、政府は2050年までに温室効果ガスの排出を全体としてゼロにする、カーボンニュートラルを目指すことを宣言しています。カーボンニュートラルの達成のためには、温室効果ガスの排出量の削減や吸収作用の保全を強化していく必要があります。低温接合技術の分野においても2050年の目標達成を目指して新しい研究開発が進められています。
本シンポジウムでは、ろう付プロセスの変遷と技術確立を振り返り、トーチろう付での新技術、新開発フラックス、さらには適用製品の新しい展開や持続可能社会を創出するためのリサイクル技術から評価手法など種々の取り組みについて解説します。多くの方々に参加いただき、今後の研究開発への指針を得るための議論の場となることを期待しています。
開催プログラム: |
ろう付シンポジウムプログラム(PDF:494KB) |
開催日時: |
2025年10月21日(火) 11:00-16:50 |
場所: |
溶接会館2階ホール 完全対面式 定員70名(受け付け順)
東京都千代田区神田佐久間町4丁目20番地
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参加費: |
一般 18,150円/人(昼食代、消費税込み)
当協会・協賛団体会員 12,650円/人(昼食代、消費税込み)
・別途、請求書を発行・ご案内いたします。
※シンポジウム配布資料は当日配布します
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申し込み: |
こちらから。〆切 9月30日(火)まで
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講演会 溶接の安全・衛生を取り巻く最近の環境
-労働安全衛生規則及びハンドヘルドレーザ溶接の最新動向-
1. 主催
一般社団法人 軽金属溶接協会
一般社団法人 日本溶接協会 安全衛生・環境委員会
2. 開催趣旨
近年、溶接を取り巻く作業環境において、安全・衛生を高める必要がある。従来、溶接作業は粉じん作業として扱われており、溶接作業における安全・衛生として、強烈なアーク光からの目の保護、感電防止対策、およびじん肺を防ぐための溶接ヒュームのばく露対策が主に行われています。しかし、溶接ヒュームは粉じんとしてだけでなく、化学物質として扱うにようになり、特別化学物質障害予防規則も適用されてきており、安全・衛生への関心も高まってきております。さらに、令和6年度より、アーク溶接中に生じるオゾンも濃度基準値が設けられています。令和7年から事業者は熱中症対策を講じることが義務化されています。一方、溶接装置に関してもレーザ発信機の低価格などにより、ファイバーレーザが容易に入手できるようになり、溶接作業現場でもハンドヘルドレーザ溶接機が普及してきております。従来、レーザ溶接は自動機として用いられてきましたが、ハンドヘルドレーザ溶接では手持ち式でレーザ溶接が行えるようになっています。このレーザ溶接機を用いることにより、溶接ヒュームの発生が少ない溶接作業が達成でき、GMA溶接やTIG溶接などの代替えの可能性を秘めております。しかし、可視光より長い波長のレーザ光を用いるため、レーザ光を直接視ることができません。薄板溶接では母材を貫通して、母材の下の物に直接照射される可能性があります。また、レーザが溶接対象物に照射されたときに、生じる反射光の光路を目視では確認できません。反射光が目にはいると失明の危険性が増大し、皮膚に照射されると火傷が生じる危険性などがあります。また、失明や火傷が生じると、アーク溶接での健康障害と異なり、これらは自然治癒できませんので、ハンドヘルドレーザ溶接に関しては、安全に使用することがもっとも重要です。
今回の講習会では、アーク溶接作業に関わる労働安全衛生規則の最新情報、化学物質としての取り扱い、熱中症対策、溶接中に発生するオゾンの状況について講演します。さらに、ハンドヘルドレーザ溶接を安全に行う際に、気を付けなければならないことについても講演します。アーク溶接に携わっておられる溶接作業者・技術者・管理者、ハンドヘルドレーザ溶接を導入予定の溶接作業者・技術者・管理者の方々は、是非この機会を利用され、安全な生産体制の構築にご活用下さいますよう、ご案内申し上げます。
講習会プログラムと講演趣旨
時間
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講演題目
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講演者
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司会者
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納 康弘 氏
(一社)軽金属溶接協会 専務理事
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10:30
〜
10:35
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開講あいさつ
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山根 敏 氏
(一社)日本溶接協会
安全衛生・環境委員会 委員長
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10:35
〜
11:35
(60)
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労働安全衛生法と関連法令の改正について 化学物質管理と熱中症対策
労働安全衛生法の改正が2025年5月14日に成立したが、法改正に先駆けて化学物質管理に関する労働安全衛生関係規則等が改正され、自律的管理が導入された。また、労働安全衛生規則の改正により熱中症対策が罰則付きで義務化された。これらについての概要を紹介する。
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小野 真理子 氏
齊藤 宏之 氏
独立行政法人労働者健康安全機構 労働安全衛生総合研究所
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休憩(10分間)
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11:45
〜
12:15
(30)
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アーク溶接時に発生する有害光について
アーク溶接作業では、目や皮膚に深刻な影響を及ぼす強い紫外線やブルーライトが発生する。本講演では、さまざまなアーク溶接条件下で観測される紫外線とブルーライトの特性を明らかにし、それらに対する保護対策について紹介する。
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中島 均 氏
独立行政法人
高齢・障害・求職者雇用支援機構
職業能力開発総合大学校 教授
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昼食・休憩(60分間)
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13:15
〜
13:45
(30)
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溶接作業時発生するヒューム及びガス(オゾン)について
アーク溶接作業では、強い紫外線が発生し、これにより、オゾンが生じている。本講演では、さまざまな溶接現場において、オゾン濃度測定を行い、その測定結果を報告する。また、溶接方法による発生したオゾン濃度の違いについても説明する。
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山根 敏 氏
埼玉大学 教授
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休憩(5分間)
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13:50
〜
14:20
(30)
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溶接等作業で使用する呼吸用保護具の選択及びフィットテストについて
金属アーク溶接等作業において,溶接ヒュームに対して有効な呼吸用保護具を法令に基づいて選択するプロセス,有害ガスなどに対応するための呼吸用保護具の種類などについて説明する。さらに,改正された特化則で義務化された「フィットテスト」の目的と重要性について説明する。
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山田 比路史 氏
(株)重松製作所
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休憩(5分間)
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14:25
〜
15:10
(45)
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レーザ溶接(切断)中に発生する有害光について
レーザ光は溶接時に発生する光とは異なり、非常に弱い露光であっても人体に大きな影響が発生する。その危険性と、安全に作業するための対策、保護具の選定方法について説明する。
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加尻 慎也 氏
山本光学(株)
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休憩(5分間)
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15:15
〜
16:00
(45)
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安全なハンドヘルドレーザ溶接作業の方法
現場導入が進むハンドヘルドレーザ溶接機について、構造や操作性、遮光・排気・装備などの実務対応に加え、目に見えない高出力レーザによる危険性とその安全対策についても紹介する。
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(一社)日本溶接協会
レーザ加工技術研究委員会 幹事
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16:00
〜
16:30
(30)
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総合討論
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講演者一同
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16:30
〜
16:40
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閉講あいさつ
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山田 比路史 氏
安全衛生・環境委員会副委員長
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講師その他、やむを得ない事情により変更になる場合がございます。
3. 開催要領
(1)開催日 2025年10月1日(水) 10:30〜16:40
(2)定員
溶接会館で参加の方:70 名
オンライン(Web)で参加の方 :100 名
※申込先着順とし、定員になり次第締切らせていただきます。
(3)受講料
主催・後援団体会員:22,000円(税込) ((一社)軽金属溶接協会及び(一社)日本溶接協会 会員会社等)
一般:27,500円(税込)
学生: 5,500円(税込)
※「会員会社」は軽金属溶接協会ホームページ又は日本溶接協会ホームページをご参照下さい。
(4) 申込要領他
◎受講料は下記の方法でご送金下さい(銀行振込手数料は各自ご負担下さい)
銀行振込:三井住友銀行 神田駅前支店 普通預金口座 No.146921 シャ)ニホンヨウセツキョウカイ
(原則として銀行口座への振込みをもって領収に代えさせて頂きますのでご了承下さい)
◎振込後の受講料は返却致しません。欠席の場合は、代理出席をお願い致します
◎テキストは当日会場受付でお渡しいたします(協会へお越しの方)
◎昼食は各自でご用意願います
◎講演に使用されたデータ提供および資料の拡大配布は致しません
◎当日の講演の撮影・録音等はご遠慮ください。
4. 会場
溶接会館2階会館ホール(オンラインとのハイブリッド方式)
〒101-0025 東京都千代田区神田佐久間町4-20
講習会事務局:
(一社)軽金属溶接協会 技術部 岡田 TEL:03-3863-5545 FAX:03-3864-8707
(一社)日本溶接協会 業務部 染谷 TEL:03-5823-6324 FAX:03-5823-5244
下記QRコードからも申込可能です。

講習会・セミナー等情報
軽金属溶接協会では、下記の講習を実施しています。
実技を主体としたアルミニウム溶接技術講習会
実技を主体としたアルミニウム溶接技術講習会へ
イベント情報
全国軽金属溶接技術競技会
概要
JIS Z 3811(アルミニウム溶接技術検定における試験方法及び判定基準)が昭和40年2月に公布され、同年8月にアルミニウム溶接技術検定委員会が検定試験を実施してから10年を迎えたのを機会に昭和50年に第1回競技会を開催しました。
軽金属溶接にたずさわる溶接作業者の技能向上と安全衛生の普及を図り、あわせて斯界の一層の発展をうながし、溶接を通じて我が国産業の進展に寄与するた め、毎年秋に競技会を開催しております。
開催のご案内
過去の競技会の結果